救護施設で働く人
生活保護では、居宅保護を原則としていますが、救護施設(保護施設)という施設が設けられています。 なぜならば、住まいや生活に課題を抱えている方の中にはアパートなど住む場所があっても、それだけでは社会生活を送るのが困難があり、 施設入所による支援が必要な場合があるからです。救護施設では様ざまな人が働き、事業を展開し入所者の生活を支えています。 このコーナーではその支援の仕組みをそこで働く人を通じてご紹介していきます。
石原 信夫さん
岡山県 浦安荘 21年
所属:支援課
職種:支援員
1日のスケジュール
8:15~ 9:00前日からの申し送り
9:00~ 9:30行事の準備
9:30~10:00バス旅行1号車案内
10:00~10:30バス旅行2号車案内
10:30~11:00バス旅行3号車案内
11:15~12:30昼食の給仕、見守り
14:00~15:00職員会議
15:00~15:40間食見守り
16:00~17:00行事反省、アンケート配布
17:00~17:15軍手の仕上げ
近年、高齢等でトイレが心配なために、外出レクリエーションや旅行に参加しない利用者が増えていることと、コロナ禍で思うように外出ができない状況から、旅行気分を味わっていただくために「バスに乗らないバス旅行」を企画(旅行会社協力)しました。
事前準備では、職員が「まるでバス旅行をしているような視点」をビデオで撮影してきました。(緊急事態宣言下で県外に出ることができないので、岡山県内の観光地を撮影。)
バス旅行当日は、本物のバスガイドさんに来ていただき、撮影した映像を見ながら案内をしてもらいました。旅行のしおりもバスガイドさんの手作りです。
バスに乗るところから始まり、倉敷美観地区→藤戸→児島(鷲羽山)→下津井の映像を観ながら、浦安荘の旅行には必ず同行していただいているバスガイドさんの案内で本当のバス旅行のようでした。
昼食は、岡山市内のホテルの2段弁当に舌鼓を打ちました。バスを降りた映像の後には、藤戸饅頭やマスカットのお土産をお配りしました。
館内の集会室には大型スクリーンがあり、普段は映画観賞などに使用していますが、今回の企画では、道ながらのバスの風景を4k画像で上映しました。
そして参加する利用者にはシートベルトとなる肩ベルトを渡し、胸に旅行会社のバッジを着け、いかにもバスに乗っている感を演出しました。
また、企画当初はコロナの緊急事態宣言下だったこともあり、職員がバスガイドをする予定でしたが、解除にともないプロに任せることができました。旅行担当の職員も本物のバスガイドの衣装を借りて、場を盛り上げました。
利用者からは、いつもの職員とイメージが違うので驚きや笑いで、たいへん喜んでいただくことができました。昼食は、職員がウエイターやウエイトレスとなって給仕し、心地よいBGМもかけてレストランの雰囲気を味わってもらいました。
今回のように、WITHコロナ時代の新しいスタイルの行事を通じて、館内での楽しい時間を過ごしてもらい,楽しい思い出が少しでも多くつくってもらえるような支援を今後も目指したいと思います。