救護施設で働く人
生活保護では、居宅保護を原則としていますが、救護施設(保護施設)という施設が設けられています。 なぜならば、住まいや生活に課題を抱えている方の中にはアパートなど住む場所があっても、それだけでは社会生活を送るのが困難があり、 施設入所による支援が必要な場合があるからです。救護施設では様ざまな人が働き、事業を展開し入所者の生活を支えています。 このコーナーではその支援の仕組みをそこで働く人を通じてご紹介していきます。
姉川 久子さん
佐賀県 佐賀整肢学園・かんざき日の隈寮 12年
所属:総務課
職種:事務員
1日のスケジュール
9:00出社
9:301日のスケジュール確認
10:00郵便物・決裁文書・メール等のチェック
10:30各種事務作業・書類整備
11:00銀行外出業務
12:30~13:30昼休憩
13:30各種ミーテイング・会議
14:00会計伝票整理
15:30翌日以降のスケジュール確認
16:00退社
総務課に所属し、主に庶務と会計の仕事をしています。
庶務の仕事として、職員の労務管理、採用事務、社会保険事務、物品の購入管理等を行っています。会計の仕事として、日々の経費処理、施設会計、決算事務、給与計算、利用者の金銭管理等を行っています。その他にも電話対応や来客対応、施設の環境整備等、仕事の内容はさまざまで、まさに施設の「何でも屋」です。今は育児短時間勤務制度を利用して9時から16時まで勤務しています。総務の仕事は正確さと期限が求められるため、限られた勤務時間のなかで優先順位を決め、どうすればより効率的に仕事を進められるか考えながら日々の業務を行っています。
事務作業は一人で黙々と行うイメージがあるかと思いますが、実際は他部署とのコミュニケーションや連携も欠かせません。利用者のみなさんが安心安全に生活できるよう、そして職員のみなさんが働きやすいよう、常にアンテナを張りながら業務にあたるよう心がけています。
かんざき日の隈寮は、平成20年佐賀県から当法人へ経営移譲され、今年で12年目を迎えます。
同年に入社してからこれまで様々な思い出がありますが、平成29年より開始している「多世代交流食堂こんね」の立ち上げ・企画運営は特に印象に残っています。この事業は、地域の高齢者や生活困窮者に対する支援事業として、低額で食事を提供するほか、福祉相談の受付、外部ボランティアや職員の専門性を活かしたイベントを行っています。新規事業ということもあり、企画から運営まですべてが手探りでのスタートでしたが、回を重ねるごとに、多くの方にご参加いただき、今では地域住民の交流の場として定着しつつあります。普段は事務員として働いていますが、この事業を通して、職種の垣根を越え、福祉に携わる者として地域に貢献できる喜びとやりがいを改めて感じました。
これからも利用者や職員はもちろん、地域の縁の下の力持ちとして、施設運営、地域福祉の発展に貢献できればと思います。